ECツールの正しい選び方とは?タイプや課題別選び方のまとめ

ECツールはECサイトの運営を効率化させたり、売上の向上を図るために有用なツールですが、人によってECサイトの課題はさまざまなため、一概にひとつのツールをおすすめするわけにはいきません。

また、ECツールは現在数多くの企業が提供をしており、選び方がよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ECツールの選び方についてタイプや課題別にまとめました。

ECツールを導入したいけれどもいまいち選びきれないといった方は、ぜひ参考にしてみてください。

ECツールとは

ECツールは、主にECサイトに関わる業務の効率化や、サイト改善、売上向上を図るためのツールのことを指します。

たとえば自動で顧客情報を収集し、顧客に適した内容のメールを適切なタイミングで配信してくれるツールや、商品をカートに入れたのにも関わらず購入には至らなかった「カゴ落ち」を対策するための機能を備えたツールなどです。

一般的にはECツールを大まかに分類すると「売上向上を図るためのツール」もしくは「業務効率化を図るツール」の2種類に分けられ、さらにその2種類の中で細かな目的別に分類されます。

  • 売上向上を図るためのツール

定義があるわけではないですが、売上の向上を図ることを目的としたECツールには主に以下のような種類があります。

  1. カゴ落ち対策
  2. マーケテイングオートメーション(MA)
  3. WEB接客

通常人の手で行うには難しいような作業がECツールによって実現できるほか、メール配信や広告のポップアップ表示、クーポン発行など、売上に直結しやすい機能を備えているのが特徴です。

  • 業務効率化を図るためのツール

一方で、業務効率化図ることを目的としたECツールには以下のような種類があります。

  1. アクセス解析、分析
  2. 在庫管理、受注処理

など

こちらも明確に定義があるわけではありませんが、アクセス解析など人の手で行うことが難しい作業や、人の手で行うと大幅に時間がかかってしまうような作業を自動化できるのが主な特徴です。

ECツールの正しい選び方

前述したようにECツールは5つほどの種類に分類ができ、自身の目的やECサイトの課題に合ったツールを導入することで十分な効果が期待できます。

  1. 売上が伸び悩んでいる
  2. ECサイトへの流入が少ない
  3. 作業が追い付かない
  4. サイトの改善点が知りたい

今回はECサイトの運営においてありがちな、上記4つのタイプ・課題に分けて適切なECツールの選び方をお伝えします。

ECサイトの改善をしたいけれど何から始めたらよいのか分からないという方は、とくに参考にしてみてください。

1.売上が伸び悩んでいる

訪問者数がそれなりにあるにも関わらず、売上が一定以上伸びずに悩んでいる場合は、以下のようなECツールがおすすめです。

・カゴ落ち対策ツール
・マーケティングオートメーション(MA)ツール
・WEB接客ツール

  • カゴ落ち対策ツール

「カゴ落ち」とは、商品をカートに入れていたがユーザーの何らかの事情によって購入に至らなかった状態のことです。

このような場合、ECサイトから「ショッピングの続きをしませんか?」と呼びかけるか、ユーザーが思い出してショッピングに戻らなければ、せっかくの機会を逃してしまうことになります。

カゴ落ち対策ツールは、カゴ落ちさせてしまったユーザーに対してリンクが記載されたメールを送信し、そのリンクをクリックすることでショッピングを続けられる大変便利な機能です。

売上が伸び悩んでいる方は、ぜひ優先的にカゴ落ち対策ツールの導入を検討してみてください。

  • マーケティングオートメーション(MA)ツール

MAツールは、ECサイトに訪問したユーザーの情報を自動で収集および蓄積し、属性ごとに振り分け分析結果に基づいた広告の表示やメールの配信を行ってくれるものです。

売上が伸び悩む原因のひとつとして、ターゲットに対して適切な内容・タイミングでアプローチができていないといったことが考えられますので、ユーザー属性の振り分けや、ユーザーに適した広告を表示することで売上の向上が期待できます。

また、MAツールのほとんどは効果測定の機能も備わっていますので、PDCAサイクルも回しやすくおすすめです。

  • WEB接客ツール

売上が伸び悩む原因として、もうひとつ考えられるのはユーザビリティの問題です。

ユーザビリティとは、特定のユーザーが特定の目的を達成させるにあたって、いかに効率的・満足に使えるかといった度合いを指示したものです。端的に言えば「使いやすさ」のことを指します。

ユーザビリティが良くない場合、せっかく訪問したユーザーは使い方や仕組みなどが分からずにストレスを感じ、ECサイトを離脱してしまうことが多いです。

そのため、WEB接客ツールに備わっているチャットボットでAIが対応することによって、ユーザーの不明点の解消や要望を叶えることに役立ち、結果として売上の向上に繋がります。

また、WEB接客ツールには、チャット対応だけでなく、解析したユーザー情報に基づいたクーポンの表示ができる機能が備わっているものもあります。

2.ECサイトへの流入が少ない

ECサイトへの流入が少ない場合にまず考えたいのが、アクセス解析ツールを導入しているかどうかや、欲しい情報が得られる解析・分析ツールを導入しているかどうかです。

ほとんどのECサイトでは導入されているかとは思いますが、これまでツールの導入を全く検討していなかったという場合はぜひ「アクセス解析・分析ツール」の導入を検討してみてください。

  • アクセス解析、分析ツール

ECサイトだけでなく、ブログやホームページなどあらゆるWEBサイトで活用されているのが「Googleアナリティクス」呼ばれる無料アクセス解析ツールです。

無料でありながら非常に多機能で、さまざまな視点による分析が可能となります。

たとえば「ページAからページBに移動した」というような条件(イベント)を自身で設定し、その条件が達成された回数を計測できたり、各ページの滞在時間や、ページ移動の推移を確認、離脱率やクリック率の計測をしたりといったことが可能です。

また、2020年10月にリリースされたGoogleアナリティクスの最新バージョン「GA4」では、機械学習による予測やスクロール数など数多くの機能を備えています。

こうしたアクセス解析機能を使えば、リピーターの確保や新たな顧客の獲得へ繋がる改善がしやすくなります。

3.作業が追い付かない

ECサイトの規模が大きくなると、どうしても人的作業だけでは追いつかないという問題にぶつかります。

このようなお悩みを抱えている場合には、以下のようなECツールがおすすめです。

・在庫管理や受注処理ツール
・WEB接客ツール

  • 在庫管理や受注処理ツール

在庫管理や受注処理は、人の手で行うとどうしでも時間がかかりますし、ミスも発生しやすくなります。

そこで在庫管理ツールや受注処理ツールなどの、事務的な作業を効率化・自動化できるECツールを導入することで、これまで管理や処理作業に費やしていた人的リソースに余裕が生まれ、別の作業に回すことが可能です。

また、ツールによっては複数のECサイトの在庫をひとつのツールで一元管理できるものもありますので、自社ECサイトの課題や規模にあわせて選んでみてください。

  • WEB接客ツール

WEB接客ツールに備わっている主な機能や役割は先述した通りですが、WEB接客ツールを導入することによって、問い合わせの回数を減らすことにも繋がります。

ユーザビリティの向上だけでなく、結果として人的リソースの確保もできますので、作業が追い付かないことで悩まれている方で、問い合わせ対応に追われがちな方は、必要に応じてWEB接客ツールの導入も検討してみてください。

4.サイトの改善点が知りたい

ECサイトを運営していて、「そもそもどこを改善すべきなのか分からない」という方もいるかと思います。

そのような場合には、前述したアクセス解析ツールに加えて「ヒートマップツール」の導入もおすすめです。

  • ヒートマップツール

ヒートマップツールとは、マウスの動きを可視化してユーザーがどのような画像に興味を持っているのか、どのような文言が気になっているのかがひと目で分かるようになります。

また、こうしたヒートマップツールを活用することで、力を入れたはずの箇所が思いのほか興味を持たれていないことが判明したり、想定外の箇所がユーザーの興味を引いていることが判明したりすることもあります。

ヒートマップツールのみの導入であれば比較的安価でできるうえ、サイト改善に大いに役立つツールと言えますので、改善点が分からないという方はぜひ導入してみてください。

ECツールの正しい選び方まとめ

今回は課題やタイプ別にECツールの選び方をお伝えしました。

  1. カゴ落ち対策
  2. マーケティングオートメーション
  3. WEB接客
  4. アクセス解析、分析
  5. 在庫管理などの事務処理

ECツールは主に上記の5種類に分けられ、自社ECサイトの課題や目的に合ったタイプのツールを選ぶことが重要です。

ぜひ本稿を参考にして、新たなECツールの導入を検討してみてください。

なお、株式会社ADOLOGIが独自で開発を行った、輸入物販の自動販促ツールでは新たな販路拡大や副業にもおすすめできる画期的な内容となっています。

比較的低コストでの導入が可能ですので、さらなる収入を得たいとお考えの方はぜひ以下の記事もあわせてご覧ください。

ADOLOGIのNASとは?輸入物販の自動販促システムを徹底解説