フランチャイズオーナーになりたい方必見!加盟前に知っておきたいメリットとデメリット

フランチャイズ

開業を考えている方や新規事業を考えているなかに、フランチャイズでお店を持とうと考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、フランチャイズといっても業種はさまざま。

成功する話も聞けば、失敗した話も聞くことも多く、フランチャイズの開業を考えてしまう方も多いでしょう。そこでフランチャイズによる事業を始めようか考えている人が気になる、フランチャイズオーナーは本当に儲かるのかや、お金や保険のこと、店長として働くことの違いについてご紹介します。

フランチャイズ契約とは

フランチャイズは、フランチャイズ本部とフランチャイズ契約を結ぶことをいいます。本部が有する経営ノウハウやシステムなどを得ることができ、それに対して加盟オーナーは、フランチャイズ本部にロイヤリティを支払うビジネスモデルになっています。

ロイヤリティは様々ですが、「総売り上げの5%」や「坪3万円」など、フランチャイズ本部によって異なります。

フランチャイズのメリットとデメリット

フランチャイズで開業することは、個人がイチから開業する場合と比べて多くの点で異なります。

フランチャイズの最大のメリットは、人件費が不要で低コストで開業できること。また、仕組みをイチから作る場合が少なく、決められたマニュアルのなかで経営を効率よく行うことができます。もちろん、頑張った分全てが自分の収益として反映されますし、うまくいかなければ辞める決断をすることも開業するよりも容易にできます。

そして大手などの場合ブランド名の使用や経営が未経験者の場合でも運営ノウハウを提供されるため独立・開業ができやすいのも特徴です。

つまり「リスクが少ない」なか始めることができ、失敗しても最小限に抑えることができるのがフランチャイズの強みとしてあります。

経済産業省が出した「フランチャイズの特性」という資料のなかでは、メリット・デメリットについてこう記載されています。

▶メリット

○事業機会の拡大、起業・創業促進による産業振興
○比較的少額の事業資金や低いビジネスリスクで事業活動を 可能とすることによる労働機会の提供・雇用拡大
○成功モデルの迅速な普及や、分業・規模の利益によって、 経営の近代化・合理化に寄与
○規模の利益、市場情報の集積等による質的・量的な流通の 合理化
○新たに開発されたイノベーションの迅速な普及
○既存の経済機構に革新性を導入することで、競争の促進、 経済の活性化をもたらす
○少額資本で効率的な事業経営を可能とすることによる社会 資本の効率的活用、中小企業の活性化、既存零細企業の再 生
○商品・サービスの標準化、成功モデルの広域普及等による 消費者の利便性向上

▶デメリット

○本部が設定した契約を加盟者が受け入れる形であるため、加盟者が適切な情報を得た上で内容を理解して本部と契約する状況を確保することが必要
○本部と加盟者の間の取引関係において、独占禁止法上、「不公正な取引方法」に該当するような事例が発生する可能性を有している。
○フランチャイズ・システムを悪用した事業者が出現する可能性がある。
○本部(又は加盟者)が市場競争に敗れた場合、独立した事業者である加盟者(又は本部)もマイナスの影響を受ける場合がある。

https://www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g30226f03j.pdf

 

ちょっと難しく記載されていますので、重要な点だけ分かりやすく説明していきます。

フランチャイズのメリット

1.フランチャイズのメリット・ノウハウ提供・経営指導を受けられる

フランチャイズ開業における最大のメリットは「運営ノウハウの提供」です。

個人や企業がイチからお店を開業する場合、仕入れ・接客・広告など、経営にまつわるさまざまなことを全て自身で行わなければなりません。まったくのゼロからの独立の場合、一から学んで行かなければなりませんので開業までにかなりの時間と労力がかかってしまいます。

しかし、フランチャイズの場合は、経営にまつわるさまざまなものが、はじめからある状態でスタートすることができるので、開業までが素早く行うことできます。
また、成功するための方法といったノウハウも、直営店や過去の加盟店の実績から蓄積されているため、知ることができるので失敗のリスクを低くすることができます。

2.店舗売上の拡大に専念できる

フランチャイズでは、店舗の売上を拡大させることに集中できる環境が用意されます。
商品開発やマス広告・接客マニュアルといったものは、基本的に本部が行ってくれるため、加盟店は決められたルールに沿うだけで、経営できます。

逆に加盟店の役割は、その店舗の売上を維持拡大することです。
売上を上げるためには、利用者を増やすことが重要です。アルバイトのなどの従業員が働きやすいように店舗の環境を整えることもオーナーの重要な役割です。

自分の店舗の売上は、自分の収入に直結するので、努力がそのまま収入につながるのも大きなメリットです。

3.ブランド力を活かせる

フランチャイズの場合、すでに確立したブランド力(ブランドイメージ)がある状態で、経営を始めることができます。
知名度、認知度が高いブランドであれば看板を見ただけでも商品・サービスをイメージしてもらえるので、開業してすぐでもある程度の集客を見込むことができます。

フランチャイズ本部は、そのブランド力を維持・拡大していくために、商品開発や宣伝などを行います。
どの加盟店でも、同じ品質で商品・サービスに提供できるように、接客マニュアル・運営マニュアルを日頃から改善されているため、常に最新のサービスや製品を提供することができます。

フランチャイズのデメリット

1.運営方法や仕入先の制限

フランチャイズのメリットとして「運営ノウハウの提供を受けることができる」ことなどを挙げましたが、逆を言えば本部が決めたルールやマニュアルに沿った店舗運営をしなければならないので「自由度」は低くなります。

例えば、地域性や客層に合わせた独自メニューやサービスの展開はオーナーの一存ではできないことがほとんどです。フランチャイズは、ブランドイメージの保守・経営効率の向上のため、多くの制限を設けています。

自分の好きなように店舗経営を行いたい方にとっては、自由度が低くなり、デメリットになると言えます。経営者といえども、すべてを自由に決定できるわけではない、ということを予め理解しておきましょう。

2.経営状況に関わらずロイヤリティを支払う場合がある

フランチャイズパッケージの提供を受ける代わりに、その対価として毎月支払うのが「ロイヤリティ」です。
売上が想定通りに上がらない場合でも、ロイヤリティを支払う義務が発生します。

そのブランドに加盟する対価として、適当だと思えるロイヤリティを設定しているフランチャイズを選ぶことが重要です。

3.競合避止義務や契約期間の存在

各フランチャイズ本部は契約期間を設けています。
契約途中でフランチャイズ店舗を閉じる必要が出た際は、違約金を支払う必要があります。

また、契約が終了した後も、同業種での営業を禁止している場合がほとんどです。
これは、「競合避止義務」と呼ばれるフランチャイズ本部のノウハウの流出を防ぐためのルールとなっています。

このような契約内容を理解しておくことで、10年後、20年後の自分の理想像に向けた最適な選択がしやすくなります。

まとめ

フランチャイズに加盟して成功する確率と失敗する確率は半々という調査結果もあるほど、フランチャイズで成功するかどうかはやってみなければ分かりません。

フランチャイズ本部は、ロイヤリティさえ支払えば、かならずビジネスを成功させてくれる存在ではありませんので注意が必要です。

また、フランチャイズを行っている本部は、加盟に関する説明会や研修も行っていますので足を運んで自分に合っているか、運営していくことができるのかどうかを考えてみるといいでしょう。