ゲーム機の輸入入門!失敗しないためのポイントを解説

ゲーム機輸入入門
T.ナギサ
この記事の執筆者
ECコンサルタント|元EC事業会社のマーケ担当→大手メディア編集・制作を経て入社。D2Cブランドや中小企業のEC事業立ち上げ・改善支援を中心に活動中。特に「商品はあるが売上が伸びない」「運用が属人化している」などの課題解決が得意です。戦略設計から商品ページ改善・SNS活用まで一気通貫でサポートします。クライアントの売上向上と業務効率化にコミットする現場主義タイプ。
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最新ハードを最速で遊びたい、国内未発売モデルを手に入れたい——そんなゲーマーにとって「ゲーム機 輸入」は強力な選択肢です。しかし関税・為替・配送トラブルなど落とし穴も多く、油断すると「定価より高いのにサポート不可」という最悪の結果になりかねません。

本記事では米国・中国からの個人輸入を中心に、税金計算のコツ、代行業者の選び方、発送〜受取の注意点まで徹底解説します。さらに2025年6月発売予定のNintendo Switch 2や価格改定が続くPS5 Proなど、“今”押さえておきたい海外ゲーム機トレンドも総まとめ。

読み終わる頃には、あなた自身でリスクを見極めながらお得にゲーム機を輸入できるだけの知識が身につきます。さあ、憧れのコンソールを最速で手に入れましょう!

Table of Contents

ゲーム機輸入の基本知識

日本で未発売の限定色、北米限定バンドル、逆に日本で品薄のモデルを確実に入手する手段として注目されるのが「ゲーム機 輸入」です。本章では〈ゲーム機輸入とは何か〉〈主な輸入先〉〈体験の変化〉を俯瞰し、輸入を始める前に知っておくべき“前提条件”を整理します。

・輸入=「購入者が海外ECで購入し、日本へ送る行為」
・主流は米Amazon・Best Buyと中国系EC(AliExpress・タオバオ)
・電源仕様・リージョンロック・保証範囲が国内品と異なる

ゲーム機輸入とは?

ゲーム機輸入とは、国内正規流通を介さずに個人が海外の販売店・マーケットプレイスからハードを購入し、日本へ配送させる行為です。並行輸入業者を介すケースもありますが、消費者本人がECサイトで注文し転送サービスを使う方法がコストを抑えやすく主流です。

ポイントは①商用目的でない限り少量輸入なら比較的手続きが簡単、②保証・修理は購入国ルールに従うため国内サポートが受けられない、③電源プラグ/電圧・リージョンコードの違いを把握する、の3点です。

主な輸入先:アメリカと中国

米国はPS5 ProやXbox Series Xの在庫が豊富で、北米限定同梱版も登場します。一方、中国はテンセント版Switchや携帯型PCゲーム機(AYANEOなど)が充実。

送料は米国→日本で約30〜60ドル、中国→日本でEMS利用なら20〜40ドルが目安。為替やクーポンを活用するとトータルコストが逆転する場合もあるため比較が重要です。

輸入がもたらすゲーム体験の変化

最大のメリットは発売日ギャップ限定コンテンツ。北米ストア専売のDLCや先行発売ハードをいち早く体験できます。

一方デメリットとして、ソフトのリージョン・オンラインサービス利用条件が異なる場合があるため、PS NetworkやNintendo eShopのアカウントを地域別に切り替える手間が発生します。ここを面倒と感じるか、体験価値と捉えるかが輸入成功の分岐点です。

輸入に関わる関税の理解

輸入に関わる関税の理解

ゲーム機 輸入の成否を分けるのが「関税計算」。本章では適用税率・計算式・無税条件まで実例を交えて解説します。

結論だけ先に・・・
ゲーム機は HSコード 9504.50WTO協定税率 0%。しかし郵便・宅配ルートでは自動的に簡易税率 3%(「玩具・ゲーム等」区分)が適用されるため、0%にしたいときは自分で“本則申告”を行う必要があります。加えて消費税10%は必ずかかる――ここが“関税ゼロ”と“完全ゼロ”を混同しやすいポイントです。

HSコードと税率体系 ― “0%”と“3%”の二重構造を理解する

区分税率適用条件申告方法
WTO(本則)税率0%原産国を問わずゲーム機本体(HS 9504.50)インボイスにHSコードを明記し、輸入申告書で“本則”を選択
簡易税率3%課税価格(CIF)が20万円以下かつ郵便・国際宅配便扱いデフォルト適用。変更する場合は税関で「簡易→本則への切替」を口頭申告

CIF=商品代+保険+国際送料。20万円を超えると自動的に本則扱い(0%)になるので高額機の方が“無税”になる逆転現象が起こり得ます。
複数台まとめ買いでCIF累計が20万円を超えると、関税は下がっても消費税額が跳ね上がるので注意。

課税価格の計算ステップ

  1. 商品価格(FOB):$699.99
  2. 国際送料:$40
  3. 保険料:$5(EMS は運賃に含まれる場合あり)
  4. 為替レート:税関公示相場 1 USD=150 円
  5. 課税価格(CIF)=(699.99+40+5)×150 円 ≒ 111,750 円
  6. 関税
    • 本則→0% ⇒ 0 円
    • 簡易→3% ⇒ 111,750×3% ≒ 3,353 円
  7. 消費税=(CIF+関税)×10%
    • 本則の場合:11,175 円
    • 簡易の場合:(111,750+3,353)×10% ≒ 11,510 円
  8. 総負担額=関税+消費税
    • 本則:11,175 円
    • 簡易:14,863 円

TIP 為替は毎週月曜に更新される「税関公示相場」が基準。週末のカード決済レートとはズレるため、見積りと請求額が合わない最大要因です。

そもそも簡易税率になるのはなぜ? ― 20万円以下ルール

  • 「簡易税率(小口貨物)」は CIF≤200,000 円 の貨物に適用されるスピード通関制度。HSコードの詳細分類を省略でき、税関や運送会社の事務コストを下げることが目的です。
  • ビデオゲーム機は“Tableware, Furniture, Toys, Games”カテゴリで税率3%。この税率には消費税は含まれません。同カテゴリにはぬいぐるみも並ぶため「PS5 Pro=ぬいぐるみと同じ3%」というユニークな扱いになります。

消費税・地方消費税の仕組み

計算式
(CIF+関税)×10\%=消費税等
消費税10%(うち地方消費税2.2%相当)が上乗せされ、軽減税率(8%)は飲食料品など限定品目のみ。ゲーム機は標準税率。

注意:簡易税率を選んでも消費税は割引されません。関税を0%にできても “絶対に消費税はかかる” という点を誤解しないようにしましょう。

免税・減免制度を活用する

制度条件ゲーム機への適用可否根拠
10,000円課税価格免税CIF≤10,000円✕(現行機は価格超過)関税定率法14条18号
旅行者手荷物免税枠総額20万円以内(1品20万円以下)△(携帯型・中古モデルなら可)海外旅行者免税範囲
追加関税免除(WTO ITA)HS 9504.50○(本則0%)WTO拡大ITA合意

裏技
・複数台を同日に別々の家族名義で送れば各200,000円以内で簡易税率3%になるが、転売が疑われやすい
・手荷物持込で化粧箱を処分し中古扱いにすると「自用品」とみなされやすいが、保証や転売価値は低下

立替手数料と“実質負担”を見逃すな

運送会社立替手数料備考
DHL2.75%(最低1,100円)関税・税金を立替払
FedEx770円+2%Invoice方式
日本郵便(EMS)0円郵便局受取時に現金支払

関税を0%に抑えても、キャリア手数料+銀行の外貨決済手数料(1.6〜4%)でトータルコストが膨らむケースが多いので、必ず見積もりに組み込みましょう。

申告を“本則”へ切り替える具体的手順

  1. HSコードの確認
    • インボイス:Video Game Console HS9504.50 WTO 0% と記載。
  2. 輸入(納税)申告書作成
    • 通関業者へ「簡易税率ではなく本則を適用したい」と依頼。
  3. 税関検査
    • 必要に応じて開梱検査。HSコード判定に備え、製品仕様書や写真を添付すると通過が早い。
  4. 納税
    • 関税0円+消費税10%を支払い、貨物引き取り。

注意
ECサイトの自動インボイスはHSコードの記載がないことが多いので、転送倉庫の“インボイス修正オプション”(300〜500円)を使うと失敗しにくい。

関税に関するよくある誤解 Q&A

Q誤解実際は…
関税0%なら税金ゼロ?消費税もゼロになる消費税10%は必ず課税されます
新品を開封すれば中古扱い?関税も免除される中古でも課税価格は市価評価。免税にはなりません
送料は課税対象外?商品代だけが対象送料・保険も含むCIFがベース

まとめ:コスト最適化の黄金パターン

  1. 複数台まとめ買いなら本則0%の方が安い
  2. 1台だけなら簡易税率3%+関税1万円免除ルールを狙う
  3. インボイスにHS9504.50を記載して“0%”を主張
  4. 税関公示相場発表日に決済し、為替リスクを抑える
  5. 立替・決済手数料まで含めた総額比較で判断

これで“関税シミュレーションが狂って大赤字”という輸入初心者の典型的失敗を回避できます。最新レート・税率は税関公式サイトで必ず再確認し、賢く安全にゲーム機輸入を楽しみましょう!

海外からのゲーム機輸入プロセス

海外からのゲーム機輸入プロセス

ここでは「代行サービスを使う場合」と「自分で注文する場合」をフローチャート形式で網羅し、米国ハード選定のポイントも紹介します。

1.購入 → 現地倉庫 → 国際配送 → 税関 → 受取 の5ステップ
2.代行は「住所貸し+検品+発送」で初心者向け
3.自分で輸入は送料・手数料を抑えられるがリスクも増える

    輸入代行の利用方法

    代表例はStackry、Shipito(米)、Superbuy(中)。登録後に付与される現地住所へECサイトから購入、代行倉庫で検品・再梱包後、EMS・DHLなどを選択し日本へ発送。手数料は購入額の8〜10%前後+国際送料。破損補償やワランティ延長オプションを活用するとトータルでお得になる場合もあります。

    自分で輸入する際の注文手続き

    米Amazonなど「直接日本配送可」の店舗を利用すれば、住所入力時に日本を選べばOK。課税額は配送業者が立替え、到着時にドライバーへ着払いが一般的。注意点は「バッテリー内蔵品は配送不可」「発売直後の人気機種は日本配送対象外」など条件が頻繁に変わる点です。

    米国のハードウェアとソフトの選び方

    米国モデルの魅力は価格と在庫。たとえばPS5 Pro 699.99USD、セール時は649.99USDへ値引き 。ソフトはリージョンA(北米)ですが、PS5/Switchは現在「リージョンフリー」設計のため、日本語対応ソフトなら問題なくプレー可能です。保証は北米限定なので故障時は発送コストとの比較検討が必要です。

    輸入後の配送と対応

    配送ラベル作成から税関検査、受取後の初期不良チェックまで、最後の“詰め”を怠ると痛い出費につながります。本章で流れを確認しましょう。

    ・インボイス記載は「Video Game Console, HS950450, Personal Use」
    ・DHLは通関が早いが立替手数料が高め
    ・受取時は外箱の凹みを写真撮影、動作確認は24時間以内

    ゲーム機の発送手続き

    海外倉庫で梱包する際は緩衝材+二重箱がベスト。リチウムイオンバッテリー搭載製品はIATA規制に基づき「UN3481」ラベルが必要。運送会社によっては追加書類(MSDS)が求められるので倉庫オプションで代行してもらいましょう。

    国内での受け取りとトラブル対策

    破損・盗難保険に加入していれば、受取時にダメージを確認し写真+開封動画を提出することで補償を受けやすくなります。税関検査で開封された場合、税関テープが貼られることがあるので慌てず同梱書類を確認しましょう。

    輸入商品の管理方法

    温度変化に弱いOLED搭載機(Switch 2予定)は到着後すぐに室温で数時間馴染ませてから起動。保証書やインボイスはクラウド保存し、ファームウェアは公式サイトから正規アップデートのみを適用して“文鎮化”リスクを防ぎます。

    輸入における価格の理解

    輸入における価格の理解

    価格決定の3大要素は海外定価・為替レート・国際送料。2025年はドル高円安傾向でコスト増が続いており、戦略的購入タイミングの見極めが重要です。

    ・Switch 2:449.99USD(6月5日発売)
    ・セール期を狙うと北米PS5 Proが日本定価より約2万円安い
    ・為替1円変動で輸入総額が数百円〜千円単位で変動

    海外市場におけるゲーム機の価格

    2025年5月時点での主要コンソール海外価格は以下の通り。

    機種米国定価 (USD)日本参考価格 (円)備考
    Nintendo Switch 2$449.99約6.8万円予約開始4/8
    PS5 Pro$699.99 → $649.99(セール)約10万円2TB SSD
    Xbox Series X$499.99約7.5万円1TB

    為替の影響について

    ドル円が1円動くと、Switch 2の場合約450円、PS5 Proでは約650円総額が変化します。決済タイミングのほか、PayPal為替手数料(約4%)やクレカ海外事務手数料(1.6〜2.2%)も忘れずに計算しましょう。

    高騰する輸入コストの分析

    国際送料は燃油サーチャージ高騰で前年同期比15〜20%増。大型ハードは重量10kg超えるケースもあり、DHLは120ドル台に達することも。複数台まとめ買いは1台あたり送料を圧縮できますが、課税価格20万円超で簡易税率非適用になる点に注意。

    最新のゲーム機トレンド

    最新のゲーム機トレンド

    2025年はSwitch 2ローンチPS5 Pro価格攻勢が最大の話題。ここでは注目製品・ソフト・米中貿易摩擦の行方を総覧します。

    ・Switch 2は1080p対応7.9インチLCD・Chat機能搭載
    ・PS5 Pro向け“GTA VI”が2026年に控え、ハイエンド需要加速
    ・米中関係はトランプ関税問題で不透明感増大

    注目のアメリカ製ゲーム機

    米国市場では「Xbox Series X Digital Edition」「Valve Steam Deck OLED 2TB」などハイストレージモデルが人気。ドル高でもマイクロソフトは価格据え置きでシェア拡大を狙っています。

    待望のゲームソフトとその展望

    Switch 2向け『ゼルダの伝説 新約』、PS5 Pro向け『Ghost of Yotei』、マルチで『GTA VI』が2026年春に予定。ハードと同時購入で関税免除枠を超えやすい点に注意。

    トランプ政権の影響とゲーム業界の動向

    2025年5月、米連邦控訴裁が一時差止めを解除しトランプ関税が継続中。エレクトロニクス全般への追加関税が残れば中国→米経由のサプライチェーンはコスト増となり、北米価格の上昇要因に。ゲーム大手も製造拠点をベトナム・メキシコへ移転する動きが加速しています。

    輸入ゲーム機の関連法規

    輸入ゲーム機の関連法規

    法令が関わってくるとどうしても難しくなりがちです。そのため、ポイントをまず先にお伝えしておきます。

    個人利用の 1 台輸入でも、商品には必ず「電気安全・電波・知的財産」の 3 つの法的チェックポイントが存在します。営利目的であればさらに 特定商取引法・古物営業法・消費税法 が加わり、表示義務・帳簿義務・届出義務が発生します。

    こちらを念頭に置いていただき、以下に詳しく説明させて頂きます。

    電気安全法(PSE)とリチウムイオン電池

    区分適用範囲必要マークインポーターの義務
    特定電気用品 (AC アダプターなど)100V AC に直接接続する機器PSE〈菱形〉型式認証+届出+定期検査
    その他の電気用品 (ゲーム機本体、USB 電源)AC 直結しない本体PSE〈丸形〉技術基準適合確認・表示
    内蔵/付属リチウムイオン電池全モデルPSE〈丸形〉製造・輸入者名の表示
    • 個人輸入・自家使用:マーク有無で止められることは稀。ただし転売時は輸入者=あなたとなるため、無印品販売は電気用品安全法違反(罰則:1 年以下の懲役または 100 万円以下の罰金)に該当し得ます。
    • 実務:Switch 2 / PS5 Pro の北米・中国版はすでに PSE 適合品だが、携帯 PC やインディー系機は未取得例が多い。まとめ買い・営利販売計画なら事前に適合証明書 (Certificate of Conformity) を入手しましょう。

    電波法・技術基準適合証明(技適マーク)

    機能法的要件未取得機のリスク
    Wi-Fi / Bluetooth / NFC技適マーク 必須電波法違反 → 機器撤去命令/ 1 年以下懲役・100 万円以下罰金
    • 例外:技適未取得でも「実験等無線局」免許を取得すれば国内使用可能だが、一般ユーザーには現実的でない。
    • 販売:Amazon・メルカリ等のプラットフォームは 2024 年に技適未取得製品の出品禁止を強化しており、アカウント停止事例が増加。

    景品表示法・特定商取引法(営利販売時)

    • 輸入者=販売者 は商品ページに「販売業者名/所在地/電話番号/代表者/返品条件」等の 特商法表示 を記載義務。
    • オリジナル保証の明示:海外保証のみの場合は「国内メーカー保証なし」を明確に表示しないと不当表示とみなされるリスク。

    古物営業法と消費税(転売ビジネス化する場合)

    項目取引量の目安必要手続き
    古物商許可継続的な営利転売都道府県公安委員会へ申請(19,000 円)
    消費税課税事業者年間課税売上 1,000 万円超インボイス発行・適格請求書保存
    • eBay など海外転売であっても、日本居住者は国内消費税の課税事業者判定に含まれます。
    • ゲーム機は「機械工具類」の古物区分。未開封新品でも“古物”扱いとなるのがポイント。

    知的財産と並行輸入のグレーゾーン

    • 純正ロゴ入り限定コントローラ等は正規品なら並行輸入自体は合法(商標法第 26 条 1 項 6 号:消尽理論)。
    • 改造 FW 搭載品・非公式 ROM 付属品は著作権法違反・不正競争防止法違反の可能性が高く、税関で差止め対象。
    • 海賊版ソフト同梱セットを誤って輸入すると刑事罰+民事賠償のダブルリスク。

    製品安全(PL 法)と輸入者責任

    • 日本では 輸入者=製造者と同等の製造物責任 (PL) を負う(製造物責任法第 2 条)。転売先で発火・感電事故が起きた場合、輸入者が損害賠償請求を受ける。
    • 対策:PL 保険への加入、正規サプライヤーからの安全証明書取得、保管中の温湿度管理ログを残す。

    ラベリング・取扱説明書の日本語表記義務

    法規義務内容違反時
    電気用品安全法PSE マーク+事業者名・定格表示販売差止め・罰則
    電波法技適マーク+技適番号販売差止め・罰則
    家電リサイクル法小売業者はリサイクル料金の預託・引取義務行政指導・罰則

    実務ヒント
    海外パッケージをそのまま販売する場合は、輸入者ラベルを台紙または日本語取説に貼付すれば要件を満たせる。量産時は業者向けに「簡易ラベルシール 1 枚 5 円〜」で請負う印刷会社を利用すると低コスト。

    まとめ ― 法規クリアのチェックリスト

    1. 技適マークを確認(Wi-Fi / BT 搭載なら必須)
    2. PSE:AC アダプター・本体・バッテリーのマーク有無を確認
    3. インポーター表示ラベルを貼付
    4. 古物商許可 → 特商法表示 → PL 保険(営利転売なら必須三点セット)
    5. 知財クリア:改造 FW/海賊版 ROM 付属品は仕入れない
    6. 帳簿・インボイスを 7 年保存(税務調査・PL 事故時の防御資料)

    この 6 つを押さえておけば、個人輸入でも副業転売でも法令違反で足をすくわれるリスクを大幅に減らせます。最新の省令改正や税制改正は経済産業省・総務省・国税庁の公式サイトで必ずアップデートを確認しましょう。

    失敗しないための輸入ポイント

    経験者の実例を基に、失敗パターンと成功パターンをチェックします。

    破損届出遅れ→返品不可
    為替急変→クレカ請求額が見積より高い
    技適未確認→転売後にアカ停止

    ポイントごとの失敗事例

    例①:PS5 Proを北米Amazonから購入、保険未加入で外箱潰れ→修理拒否。例②:円高期待で注文を遅らせた結果、ドル急騰+セール終了で逆に高くついた。例③:技適なし携帯型PCを輸入し、メルカリで削除&返金対応に追われた——など。

    成功するために知っておくべきこと

    ☑発売直後は在庫安定を待ち価格推移を追う
    ☑インボイスに「Game Console HS950450 0%」と明記しWTO税率を主張
    ☑PayPal Buyer Protection&配送保険の二重備え

    経験者からのアドバイス

    「到着後24時間以内の通電テスト」「ファームウェア更新前に初期不良チェック」「輸送箱と本体シリアルの写真保存」をルーティン化すると、万一の返品交渉がスムーズ。為替ヘッジとしてドル建てクレジット+外貨預金を併用する上級テクもあります。

    海外持ち込みの注意事項

    海外持ち込みの注意事項

    最後に、旅行ついでに現地でゲーム機を購入し持ち帰るケースの注意点を解説します。

    ポイントまとめ
    ・手荷物免税枠20万円以内/1品20万円超は課税対象
    ・リチウムイオン搭載機は機内持ち込みが基本
    ・通関は「携帯品・別送品申告書」2枚提出でスムーズ

    持ち込み制限について

    日本の免税枠を超える場合は空港税関カウンターで申告し納税すればOK。逆に未申告で発覚すると過少申告加算税+延滞税が課されるため正直に申告した方が安く済みます。

    航空会社のルールと安全対策

    リチウムバッテリーは通常100Wh以下なら機内持込可。箱ごと預けると投げ積みで破損するリスクもあり、衝撃吸収バッグに入れ手荷物へ。国際線トランジット時は各国規定を確認し、香港乗継ぎでは未発火証明書が求められるケースも。

    スムーズな通関手続きのために

    税関申告書には英語・日本語併記で「Video Game Console for Personal Use」と書き、レシートを添付。e-Gate利用者でも携帯品申告アプリ「Visit Japan」経由でQR提示すれば待ち時間を短縮できます。

    まとめ

    長文となりましたが、読んで頂きありがとうございます。

    この記事では 「機種選定 → 購入方法 → 関税計算 → 配送 → 受取 → 初期チェック → 法規順守」までを 自信を持って自分で運用できる 状態になること。そこで、章ごとの要点を“7つの核心”に凝縮しました。

    核心覚えておくポイント失敗を防ぐ行動チェック
    1. ゲーム機輸入の前提海外モデルは電源・リージョン・保証が国内版と異なる。欲しい理由(価格・限定色・発売日差)を言語化してから動く目的不明で衝動買いしない
    2. 関税・消費税ルールHS9504.50 本則0%でも消費税10%は必須。20万円以下は簡易税率3%に自動切替インボイスにHSコードを明記し、本則0%を主張するか判断
    3. 購入ルート選択①直送②転送倉庫③代行の3択。初心者は代行、慣れたら直送でコスト最適化送料・手数料・保険を合算比較する
    4. 国際配送と受取DHLは速いが立替手数料高。EMSは安いが日数長め。受取後24時間以内に開封・動作確認破損写真とシリアル記録を必ず残す
    5. 為替とセール時期円安時は“定価が安い中華系ハード+クーポン”の方がメリット大。ドル円1円差でPS5 Proは約650円変動決済直前に税関公示相場をチェック
    6. 法規コンプライアンスWi-Fi/BT搭載機は技適マーク、ACアダプタはPSE菱形/丸形要確認。転売なら古物商許可+特商法表示未取得品を販売しない・出品停止に注意
    7. 失敗事例から学ぶ破損保険未加入/税金見積もり漏れ/技適なし出品—が典型的失敗。本文の“チェックリスト”で予防策をルーティン化

    今すぐ始めるための3ステップ

    1. 欲しい機種を明確にする
      • 例)「Switch 2 北米限定バンドル」「PS5 Pro 2TB セール狙い」
    2. 費用シミュレーションを行う
      • 商品代+送料+保険 → 関税計算ツールで消費税まで算出
    3. 法規チェック&購入実行
      • インボイス修正オプションで HS9504.50 を明記 → 追跡番号取得 → 受取後24時間以内テスト

    この記事の“使い方”

    • ブックマーク推奨:為替・税率は変動するため、購入前に該当章だけ読み返す
    • スプレッドシート連携:本文の計算式をシート化し、レート入力で総額自動更新
    • 仲間と共有:ゲーム仲間との共同購入や情報交換で送料・リスクを分散

    海外ゲーム機輸入は “情報武装” さえすれば 価格・発売日・限定仕様 で確実にリターンを得られる魅力的な手段です。本記事で紹介したルールとチェックリストを味方に、安心・安全・お得な輸入ライフをぜひ実践してみてください。

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